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Dare to be silly


2008年6月10日(火)

高橋洋一『霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』読了。



インタビュー形式なので読みやすし、出てくる話題である「埋蔵金」、「財政」、
「金融」、「公務員制度改革」、「地方分権」それぞれの解説も分かりやすい。
確かに高校生ぐらいが読むといいと思う。ただ、個人的に一番面白かったのは、
元官僚が語るその内情だけど。よくぞ言ってくれました、ということ多し。
「○大臣にポンチ絵」(一応名前を伏せておこう)なんてエピソードは、
俺がここで書いたような話だし。

あと、金融の話のところで、インフレ・ターゲッティングについて大きく
取り上げられている。インフレ・ターゲットの範囲はCPIで1%〜3%が世界標準だと
言った上で、
 逆に言うと、中央銀行のやるべきことは簡単なんだよ。CPIの物価上昇率が
まだ一パーセントに行っていないときには金融を緩める。緩めるのに一番簡単なのは、
国債を買ってマネーを出して、金利を下げる。
 下がって調子がよくなってインフレ率が高くなっても、それで「一から三」
パーセントの間だったら放っておく。何もしない。三を超えたら逆にして金利を
上げていけばいい。 「一から三」パーセントというインフレ目標を決めて、
デフレだったらマネーを増やし、インフレだったら減らす。それだけだから。
サーモスタットみたいな調節なの。平常時であれば自動運転できちゃう(笑)。

(高橋洋一『霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』文春新書 p104-p105)
上に書いてあるような、ターゲットを決めてその範囲内でインフレ率をコントロール
する、というのをモデル化したのが、俺のこのペーパーなんだよね(ただ、俺のは
「ターゲットをどの範囲にすればいいか」が主題。あと、マネーサプライや
金利は入っていなくて、中央銀行は直接インフレ率を選択できる点などで
かなり簡略化されている)。


2008年5月21日(水)

「年金制度の検討における定量的評価(シミュレーション結果)」


2008年5月15日(木)

econ-economeさんによる、J.E.スティグリッツ「The Failure of Inflation Targeting」(in Project Syndicate)を読む。

おっしゃる通り、「ターゲットとなる物価水準を上回れば金利を上げる」
のはインフレターゲティング政策の基本的枠組みではあるけど、そのまま
イコールになるわけじゃない。あと、「スティグリッツ教授の指摘は、
インフレターゲティング政策の否定ではなく、インフレターゲティング
政策の厳格な適用−現下の経済状況に対して「一定の制約」に固執する
あまり、「裁量政策」の余地を失うという事態になること−への警句と
みるべきである。」という意見に同意。インフレ・ターゲッティング政策
では、「制約付き裁量(constrained discretion)」がキーワードなのだ。
リンクされているcloudyさんとkoiti_yanoさんのエントリーも重要。

koiti_yanoさんといえば、「まぐれ」の書評は素晴らしかったのでリンクしとく。


2008年4月21日(月)

マクロ経済学系の面白そうな本3冊。

Michael Wickens, Macroeconomic Theory: A Dynamic General Equilibrium Approach.

Fabio-Cesare Bagliano and Giuseppe Bertola, Models for Dynamic Macroeconomics.

Federal Reserve Bank of Minneapolis, Great Depressions of the Twentieth Century.


2008年4月2日(水)

忘れないように貼っておく。
3月27日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のミシュキン理事は
27日、中央銀行は物価について数値目標を採用した方が、インフレ期待を安定させる
可能性が高くなるとの見解を示した。

  ミシュキン理事はバージニア州の大学で講演し、「インフレ率は低水準であるべきだが、
低過ぎてもいけない」と言明。「金融政策の分析によると、レンジや快適な範囲ではなく
具体的な数値目標を掲げる形でインフレ目標を設定することには、強い合理性がある」と
述べた。米経済の見通しや金融政策については言及しなかった。

  また同理事は、最も望ましいインフレ率平均について1−3%というのが世界の
中銀の間で「かなり一般的な合意」になっていると指摘。イングランド銀行が1−4%の
範囲としていたインフレ目標を2.5%と明確な水準に変更した例を挙げ、「金融市場や国民
から十分に受け入れられている」と述べた。

bloomberg.co.jp 債券
ミシュキンは"Inflation Band Targeting"論者かと思ったけど、転向したのかあ。


2008年3月21日(金)

以前は草稿をダウンロードできたJordi Galí, "Monetary Policy, Inflation and
the Business Cycle"
、発売に伴ってダウンロードできなくなったけど、
このサイトに行けば一部ダウンロードできる。yanoさんお薦めのChapter7が
ダウンロードできるのがうれしい(実は俺もこれを機にダウンロードしてみた)。


2008年2月22日(金)

最近、統計に関する良書、というか傑作本を3冊も読んだ。それは読んだ順に、

飯田泰之『考える技術としての統計学』
イアン・エアーズ著『その数学が戦略を決める』
ナシーム・ニコラス・タレブ『まぐれ』

だ。面白い本を続けざまに読めるとは何たる幸せ!ちゃんと統計学が
勉強したくなった。

それぞれちゃんと感想を書きたいけど、、、まずは飯田本から。

この本では、統計的思考とは何か、から始まって統計学の基本(平均、
標準偏差、中心極限定理、区間推定等)や回帰分析、時系列分析を
やさしく解説している。今まで読んだ統計に関する本の中で、最も
説明が分かりやすいかもしれない(ただ、著者自身「教科書ではない」と
言っているので、これだけで統計学を身につけられるとはいえない
けど・・・でも、統計的思考は身につけられると思う)。飯田さんには
本格的な統計学の教科書を書いてほしいね。

ちなみに、上記3冊の本共通で出てくる(特にエアーズ本では強調されて
いる)知見で覚えておくと便利なのは、「2標準偏差ルール」。
これは、「正規分布する変数が、平均値から正負問わず2標準偏差内に
ある確率は95%」というもの。例えば、IQの平均値が100で、標準偏差が
15だとすると、95%の人のIQは70-130の間にあるってこと。

ちなみに偏差値は、平均が50で1標準偏差で±10。仮にテストの点の
分布が正規分布していると、2標準偏差ルールから、95%の人が偏差値
30-70の間にいるってことになる。

2標準偏差ルールでミソなのは、「正規分布する変数」ってことだけど、
サンプル数が多ければ中心極限定理より「正規分布」を仮定できる。
覚えておくと、何かと使えそう。

残りの2冊だけど、、、そのうちまた。


2008年2月19日(火)

以前、修論についてコメントを下さったありがたい方がいたけど、インフレ・
ターゲットに関するペーパー
についてもコメント下さる奇特な?方がいないかなあー、
ということで、主張を簡単にまとめてみる。

【目的】
世界中の多くの国で採用されているインフレ・ターゲッティング政策は、通常の理論
モデルが想定している「点」のターゲットではなく、「幅」のあるターゲットである。
この「幅」を決めるための基準を、Barro and Gordon(1983)モデルを拡張したモデル
より、示すこととする。

【設定】
・中央銀行は、予期せぬインフレを起こすことによって自然水準以上の産出量を得ようと
 するインセンティブがあり。
・民間経済主体は、不完全な情報の下、経済構造を学習しながら期待インフレ率を形成
 していくという、「適応的学習」を仮定。

【定義】
インフレ・ターゲッティング政策を導入された後、民間経済主体が次期の期待インフレ率を
ターゲット範囲内に設定することを、「インフレ・ターゲッティング政策が信認されている」と
定義する。


この下で、幅のあるターゲットを設定するための基準として、以下の2点を提案する。

【提案1】
中央銀行が合理的期待均衡(期待インフレ率=実際のインフレ率)におけるインフレ率の
水準が事前に分かるならば、それをインフレ・ターゲットの上限とすることが信認を
得続けるためには最適。
なお、ターゲットの下限をα、上限をβ、中央銀行が最適と
考えるインフレ率をπ*とすると、中央銀行が予期せぬインフレを起こすことによって
自然水準以上の産出量を得ようとするインセンティブがある場合、π*<βとなる。

【提案2】
ターゲットの下限は、(α+β)/2=π*となるようなαを設定することを推奨。
これは、各期の中央銀行の厚生が、合理的期待均衡における厚生と同じか、それよりも
大きくなるようにするためである。

【試算】 日本を想定して、上記基準で幅のあるインフレ・ターゲッティングを導入した場合の
上限と下限を試算した。π*=2%とすると、下限0.3%、上限3.7%と設定すればよい、
という結果になった。



2008年1月29日(火)

大竹文雄編『こんなに使える経済学』を読んでいて感じたこと。



インセンティブをうまく設計して、社会全体が豊かになるような仕組みを
考える学問が経済学なのである。(p8〜p9)

たとえば、教師が生徒に勉強させるときや成績のつけ方も、勉強しても
しなくても同じ成績をつけるのか、それとも一発勝負の試験で成績をつけるのか、
もしくは何回も試験をやって成績をつけるのか、というのは制度設計だ。
結局、どの制度を用いれば生徒が一番勉強するのか、ということであり、
教師の仕事というのは、そういう制度設計をして教えるということになる。(中略)
経済学はそういうことを学問的に分析することだ。(p16)
ということは、経済学者は大学の教師でもあるから、「生徒が一番勉強する制度」を
設計することについて他分野の学者よりも優れているはず、という仮説が考えられそう。
そういうことを実証している研究ってあるのかな?まあ、成果を他分野と
比較するのは難しいかもしれないし、「生徒が一番勉強する制度」を設計することに
対するインセンティブもそろえなきゃならないか。直感的には経済学者だからと
いって有意に優れているとは言えないような気もするけど・・・


2008年1月28日(月)

ただ単に俺の英語力の問題のような気もするけど、Woodfordの英語、一文が長くて
読みにくい・・・。共著だと、英語の読みやすさでどっちが書いたかがなんとなく
分かる・・・

あと、Woodfordの論文を読んでると、timeless perspectiveポリシーの条件式
πt+φ(xt-xt-1)=0がよく出てくる。さすが、timeless perspectiveの提唱者だ。加藤涼
『現代マクロ経済学講義』 の第6章「動学的一般均衡モデルにおける最適金融政策」の
よい復習になる。


2008年1月24日(木)

A Orphanides, JC Williams(2005), "Inflation Scares and Forecast-Based
Monetary Policy"
Review of Economic Dynamics.

民間経済主体のインフレ期待形成がadaptive learning(適応的学習)である
ケースを分析。俺の論文では適応的学習についてちゃんとモデリングしていないけど、
ちゃんと書くのであればこの論文を参考にするといいかも。


2008年1月23日(水)

Michael Woodford(2006?),"Inflation Targeting and Optimal Monetary Policy"(ppt資料)

Giannoni and Woodford(2006), "Optimal Inflation Targeting Rules"
in B Bernanke, M Woodford ed, The Inflation-Targeting Debate.
なんてのもある(なげー)。

あと、下で「これからのmonetary policyの流行はTarget Criterion?」なんて
書いちゃったけど、Woodfordは昔からやってたんだね。不勉強さらしちゃった。


2008年1月18日(金)

Michael Woodford(2007),"Forecast Targeting as a Monetary Policy Strategy:
Policy Rules in Practice"
を読み始めた。

まだ途中だけど、俺の論文?でも出てくる「ターゲットの基準 (Target Criterion)」
が主題になってる。参考になりそう。
これからのmonetary policyの流行はTarget Criterion?

ちなみに、英語の勉強等も兼ねて、上記論文の英語化が進行中。


2008年1月16日(水)

きわめて唐突だけど、不完全性定理の最も簡単な説明を小島寛之『文系のための
数学教室』
からメモ。完全に自分用。

【完全性定理】
「数理論理に属する文の範囲では、恒真文はかならず推論規則によって証明できる」

※数理論理・・・「かつ」「または」「でない」「ならば」の論理演算子だけの世界
⇒数理論理においては、「セマンティックの世界(真偽で考える世界)=シンタックスの
世界(推論をつないでいく世界)」

【不完全性定理】
「自然数論を含む公理系の文では、正しいにもかかわらず証明できないものが存在する」

※自然数論・・・幾何、代数、微分積分、「1,2,3・・・」、「次の数」、「より大きい」、「加減乗除」等
⇒自然数論を含む公理系においては、「セマンティックの世界>シンタックスの世界」

メモなんで、詳しくは小島本を読んでね。



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